誰向け?

「ラジオサーバ」なんて買えねえよ! かつ、外部音声録音でどうにか!って人。 さらに、ここに書いてあるとおりにやってうまくいかなくても文句を言わない人向け(かも)。

あと、ここにあるものはいわゆる「ストリーミング」してる物を録音する内容ではないです。残念。

まず必要なものを用意。

以下の物が必要になります。

以下は、とりあえず Windows での方法。

音が出るかを確認。

まずはピンジャックなり、赤白の線なりデジタルのケーブルなりを使ってラジオと PC を繋げます。線を繋いだら、パソコンから音が出てるかを確認します。音が出てれば問題ないです。

音が出てない時は、「ボリュームコントロール」で「ライン入力」が「ミュート」か「ボリュームが0」になってる、「ライン入力が選択されていない」ことが多いと思います。もちろん配線の方法が間違ってる、物理的にハードが壊れてる、ドライバがおかしいことも考えられますが、まずは OS の設定が悪いことにしましょう。

タスクトレイにあるボリュームコントロールをいじってみましょう。「ボリュームコントロール」がタスクトレイなければコントロールパネルの「サウンドとオーディオデバイス」を開きましょう。

フォームが出てきたら、オプション → プロパティと操作します。プロパティというフォームが出るので、「音量の調整」で「録音」をクリックしてください。クリック出来なければ、ミキサーデバイスを変更してください。「表示するコントロール」で必要な物を(ライン入力/ライン音量など)チェックして、「OK」を押しましょう。フォームのタイトルが「録音コントロール」になっていることを確認し、ライン入力(ライン音量)の「選択」をチェックします。間違って Mic に接続しても音が鳴りますから Mic はミュートにしておきます。これで音が消えた場合は PC 側の接続方法を間違えていますので、Line-in へ挿し直してください。

これで PC との接続に関しては大丈夫だと思われます。Mic を ミュートした人は戻しましょう。

また、ステレオミキサーがミュートになっていないと、PCで鳴った音も録音されてしまうので、ミュートにしましょう

録音コントロール

余談ですが、この画面は Ctrl + S で小さくできます。元に戻すときも同じです。

録音するソフト

音が取り込めることが確認できたら、ラジオから録音ソフトを用意しましょう。録音用のソフトは、Windows 標準のものはやめて Vector から探して落とせばいいと思います。

放送中の CM や曲をカットしたい場合や、分割しながら録音し、編集後に繋げた方がラクチンです。一括して不要部分を削除するソフトもありますから、一概には言えませんが。この場合は無音分割や、一定時間で分割してくれるソフトの方がいいかも知れません。

短い番組や加工するつもりがない場合、そのまま録りましょう。結合も面倒です。

私は録音に STSREC を使っています。色々使ってみるのがいいでしょう。

有名どころな録音できるフリーソフト

録音する前に

録音するソフトをダウンロードしたら、操作方法を調べて試しに録音してみましょう。ちゃんと録音できてれば問題ないです。音量を調整して放送を待ちましょう。

録音できてない場合は……何かが悪いです。他のソフトがデバイスを掴んで放していないか、録音ソフトで設定した録音用のデバイスを間違って指定していないか、もしくはサウンドボードの対応してない形式で録音していないか(96Kbpsとか)確認しましょう。

ラジオの音量はきちんと調整しておきましょう。大きすぎず小さすぎずが目安です(微妙)。ラジオの音量が大きすぎるとサウンドカードが壊れる可能性があります。しかし録音時の音量が小さいと、加工の際にボリュームを大きくした場合、ノイズも大きくなってしまうことがあります。録音ソフトは大体どれくらいの音量で取れているかを表示できると思いますので、それを目安にしてください。

録音したい番組の種類にもよりますが、「トーク中心の番組は曲がかかると音が割れる」ことがあり得ます。録音したい番組の前にキチンと調整しておきましょう。

録音する音質もきちんと設定しておきましょう。質がいいほどファイルサイズが大きくなります。ラジオなら 44Kbps, 48Kbps である必要はないと思います。私は 22K - 16bits で、番組がステレオならステレオで録るようにしています。「そんな質はラジオ録音には無駄」と言う人もいますので、この辺は各自で色々試してください。

ラジオの放送をタイマー録音する場合には、 PC の時計とラジオの時計を合わせる必要があります。手動で合わせても良いですが、PC の時計を合わせるソフトを使いましょう。これも Vector あたりで検索してみてください。時間合わせはネットを通して行われますので、ファイアウォールを通過できるように設定しておきましょう。

タイマー録音後に OS をシャットダウンしたい場合、シャットダウンできるコマンドが必要です。シャットダウンするソフトを別途入手しておいて下さい。録音ソフトに「録音終了後にコマンド実行」があればそこへ設定し、なければまた別のソフトで対応しましょう。

タイマーで録音する場合は、保険として前後一分程度録っておきましょう。余分なところはあとで削ればいいだけですから。

これも大事ですが、ラジオはノイズの入らない場所を探しておきましょう。PC の側はノイズが多発します。特に FM では酷くなる場合があります。ノイズは後から編集でごまかせる場合もありますが、入れないで録るのが普通です。

時間合わせ用ソフト

録音

録音します。今の PC なら問題は起きにくいとは思いますが、ハードディスクにアクセスが続いたり、CPU パワーが使われすぎると音が飛ぶ可能性があります。これを嫌うなら録音中は PC にさわらないようにしましょう。

PC だけで録音するのは何かの時に危険です。テープ、 MD 等に同時に録音しておくと、安心できます。実際私も何度か保険に救われていますので、面倒くさがらずやるようにすることをお勧めします。不幸にも録音中に OS が固まったり、リブートしてしまった場合、録音したデータが壊れる場合があります。分割しながら録音しておくと、再び録音する時にかかる手間が省けます。

録音中に OS ごと落ちて録音データが壊れてしまった場合でも、再生できるプレーヤーはあります。そのプログラムに wave ファイル出力があるなら復元できるはずです。winamp 等で可能だと思うので、諦める前に試してみてください。保険があれば壊れても問題ないんですが、再録音する部分は減らせます。

場合によっては wav ではなく mp3 等で出力した方がよいでしょう。「録音するソフト」の中にもそれが可能な物がありますので、そちらを試してみてください。

結合

ソフトを使って wav ファイルを結合。分割してないなら必要ないです。結合が終わり、「ノイズ削除」や「ノーマライズ」作業が必要ならやっておきましょう。

有名どころな wav 分割・結合できるフリーソフト

加工

データの CM をカットしたり、ノイズを目立たなくしたり、音を大きくしたい場合は、録音したデータをいじらないといけません。加工には手間がかかりますが、サイズを小さくできたり聞きやすくなったりします。

加工する前にデータの複製をとっておきます。単純に wav をコピーして保存してもいいですし、可逆圧縮するソフトを使ってもいいでしょう。

音声可逆圧縮用

Windows なら MONKEY'S AUDIO の方が、操作しやすいと思います。flac の方が軽いそうです。rar のマルチメディア圧縮でもいいですし、他の可逆圧縮でもいいです。可逆だし。

編集したいのなら音声編集ソフトが必要になります。以下にリストしておきます。

どちらも多機能なソフトです。audacity は色んな OS で動き、VST プラグインも動くようです。が、Sound Engine Free の方が取っつきやすいと思います。

あまり加工に興味はなくても、不要な部分をカットしておきましょう。必要に応じて「ノイズ削除」や「ボリューム調整」もやっておきましょう。分割してるなら、ノーマライズやらノイズ消しは結合してからでもOK。

エンコード

エンコードします。録音された wav ファイルではサイズが大きすぎるので長期保存には向きません。可逆圧縮のもの、mp3 や wma にするのが普通でしょう。多くの民生機・PC のソフトでも対応しています。mp3 にするソフトは色々あるので、好きなものを使いましょう。mp3 なら Lame がお勧めです。コマンドラインからの操作がイヤな人は RazorLame を使うといいでしょう。英語のソフトですが、日本語化できます(MOTO's HomePage)。使い方は各自で調べてください。

mp3 や wma である必要がないなら、Ogg Vorbis をお勧めします。mp3/wma よりも聞きやすいデータになるようです。エンコーダはRareWaresから OggDropXPd を落としましょう。Pentium4 な人は、Pentium4 ONLYのものを選ぶといいでしょう。

なんらかのこだわりがあったり、ディスクが余ってしょうがない人(うらやましい)は、可逆な形式で保存することも今現在で可能でしょう。4.7G のディスクなら 二時間の放送が 12,3 回は入るでしょう。27G なら…… 60回は入るかな。ogg や mp3 なら 1000回分は入ってしまいそうです。数年後、数十 GB、TB 級のメディアが普及したら、可逆でいいかも知れません。

戯れ言

私は「深夜のバカ力」と「落語」を録音しています。「バカ力」の方は、ステレオ - 22K - 16Bits で録音して、CM カットしたあと Ogg Vorbis にしています。最近の放送は CM をカットすると 105 分ぐらい、Ogg Vorbis のファイルサイズは平均 20M ぐらいです。

Ogg Vorbis へのエンコード時のクオリティは-2にしています。700MB の CD 一枚に半年分の放送(26,7回?)をまとめたいので、26M / 回ぐらいにする必要があります。「深夜の馬鹿力」は Web 配信があり平均 2M なので、その分を引いてファイルサイズを調整してます(2006年4月から PodCasting になってから配信されるデータが mp3 になって、ファイルサイズも激増したのでこの部分は役に立ちませんね)。

テープから昔の放送を録る時は、クオリティを調整(1.5ぐらい)しています。昔のものは、Web 配信もないので。

編集には Sound Engine Free を使って、「アイソレーター」をかましてます。トーク中心なんで全然気になりません。その後適当にノーマライズかオートマキシマイズをかけておしまいです。

落語は放送に使われるソースに差があるので、その時に合わせてエンコードしてます。編集は上記と同じです。

なぜ Ogg Vorbis?

エンコード時間が結構かかりますけど、それに見合ったものができます。特に低ビットレートのものは、他のものより良いものができます。mp3 も Lame でオプションをいじってればいいのができるのかも知れませんけど、面倒なのでやってません……。ステレオだとでかくなるし mp3 。JointStereo でも。ただ、民生機で再生できる物があまり増えないのが難点です。

試しに数分録ってエンコードしてみてください。そこで比べてください。

注意点

できあがったファイルを他人に渡したり、ネットに流したりしないように。いろいろな法律に引っかかると思います。


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